一輪花歌詞
添加日期:2023-12-02 時長:04分42秒 歌手:下野紘
風 あたたかく 頬を撫ぜる
くるりと まはるは 風車
途切れた線路に 停まる世界
甘い蜜を注いで
踏みしめた影が憧れた
痛みを知らない 千切れ雲
錆びつき 剝がれた 夢の缺片
冷たい棘が刺さる
空は 何處までも墮ちて
やがて 花に生まれ變はりて
美しき雨に濡れて
亂れ 咲く
あなたの橫顏に
今 手向け、手摺られた 一輪花
誰が為に微笑む
剎那 狂ほしく 手を伸ばしても
あなたに觸れるたび
こころ 摘み取られてく
時 緩やかに 季節移り
誓ひを結ぶは 紡詩
言葉を持たない通り雨に
ひとり 傘を差し出す
暗闇の中で夢を見た
光を知らない羽蟲は
飛び立つことさへ恐れながら
冷たい殼に籠る
嘆き 涙落としても
やがて 花は朽ち果て消える
うつろふ時を想ひて
一夜 舞ふ
傷ついた両手で
影二つ 切り裂いた 茉莉雙花
棺に閉ぢ込めた
願ひ葉はなくても ここで いつか
世界を染め上げる
花を一輪 燈す
あなたの橫顏に
今 手向け、咲き夸る 一輪花
誰が為に微笑む
答へ 知らぬまま 散り枯れるとも
柔らかい光と
雨に抱かれて咲く 一輪花
世界を映し出し
やっと 巡り會へたね