夜の蟬歌詞
添加日期:2009-03-18 時長:04分41秒 歌手:角松敏生
Mr.Children - 1999年、夏、沖縄
作詞:桜井和壽
作曲:桜井和壽
製作
僕が初めて沖縄にいった時
何となく物悲しく思えたのは
それがまるで日本の縮図であるかのように
アメリカに囲まれていたからです
とはいえ94年、夏の沖縄は
Tシャツが體にへばりつくような暑さで
憂鬱なことは全部 夜の海に脫ぎ捨てて
適當に二、三発の戀もしました
ミンミン ミンミンと蟬が鳴いていたのは
歓喜の歌かそれとも嘆きのブルースか
もはや知るすべはないがあの蟬の聲に似たような
泣き笑いの歌を奏で僕らは進む
いろんな街を歩き いろんな人に出會い
口にした「さようなら」は數しれず
そして今想うことは 大膽にも想うことは
あぁ もっともっと 誰かを愛したい
酒の味を覚え始めてからは
いろんなモノを飲み歩きもしました
そして世界一のお酒を見つけました
それは必死で働いた後の酒です
戦後の日本を支えた物の正體が
何となく透けて見えるこの頃は
平和とは自由とは何か?
國家とは家族とは何か?
柄にもなく考えたりもしています
生まれた場所を離れ 夢からも遠くそれて
あぁ僕はどこへ辿り著くのだろう
今日も電車に揺られ 車窓に映る顔は
そうほんのちょっとくたびれているけれど
神は我等を救い賜うのでしょうか
それとも科學がそれに代わるのでしょうか
永遠でありたいと思うのは野暮でしょうか
全能でありたいと願うのはエゴでしょうか
時の流れは速く もう三十なのだけれど
あぁ僕に何が殘せると言うのだろう
変わっていったモノと 今だ変わらぬモノが
あぁ 良くも悪くもいっぱいあるけれど
そして99年夏の沖縄で
取りあえず僕らの旅もまた終わり
愛する人たちと 愛してくれた人たちと
世界一の酒を飲み交わしたのです
最後の曲が終わり 音がなり止んだ時
あぁ僕はそこで何を思ったのだろう
選んだ路とはいえ 時に険しくもあり
些細なことで僕らは泣き笑う
いろんな街を歩き いろんな人に出會う
これからだってそれはそうなんだけど
そして今想うことは たった一つ想うことは
あぁ いつかまたこの街で歌いたい
あぁ きっとまたあの街でも歌いたい
あぁ そして君にこの歌を聞かせたい
おわり